平成28年度 飛騨市学習習慣確立指針
飛騨市教育委員会学校教育課
1 飛騨市では、学習習慣確立を次のように捉える。
学習習慣確立とは、聴く力と話す力が一人一人に身に付くことであり、それらの力を基にして主体的に学習に取り組む態度が育つことである。そして、全教職員が同じ姿を目指して同じ指導を行い、児童生徒全員に身に付くことが学校の特色であり、全員に身に付いたときに学校が変わる。
2 目指す姿を重点化し、一人一人に身に付くまで組織的・継続的に取り組む。
<< 目指す姿 >> ① 話す人の目を見て、だまって最後まで聴く。→相手を大事にする思いやる姿 ② 結論に根拠を付けて話す。 →根拠を聴き比べ考えを深める姿 |
(1)目指す姿を毎日となえ、意味を教える教師
笑ったり途中でさえぎったりせずに、目を見てだまって最後まで聴き取ってくれる仲間の姿があるからこそ、安心して自分の考えを話すことができる。
また、授業の話し合いでは、互いの考えを結論に根拠を付けて伝え合う姿があるからこそ、根拠を聴き比べながら自己の考えを深めることができる。
(2)目指す姿が身に付く指導に徹する教師
ⅰ)全員の目がそろうまで話し始めない。
ⅱ)手を挙げていない子の側へ行き、ひざをついて教える。
ⅲ)根拠となる言葉や資料等を板書に位置付け、発問を工夫し子どもの考えを引き出す。
ⅳ)机間指導で子どもの考えを把握し、意図的指名により根拠をつなぎ思考を深める。
ⅴ)終末の評価をもとに見届け、個に応じた支援により主体的に学習する態度を育てる。
(3)期間を決めて全校児童生徒教職員で見届け、指標をもとに次の目標づくりをする。
ア)期間を決めて全校全学級で、目指す姿の見届けに取り組む。
イ)全校で何人身に付いたかを見届け、指標をもとに、次は何人を目指すのかを示す。
学級で何人、全校で何人目指すのか。何人になったら、何ヶ月続いたら、次の姿を目指すのか。指導者側で十分につきつめた上で、子どもに問い返し、次の月(期)の指標を確認する。
3 単位時間における終末の評価場面まで確実に見届け、家庭学習につなぐ指導を累積する。
(1)単位時間の終末の過程にどれだけの時間が必要かを明示し、終末で一人一人を評価するために、各指導過程(課題づくり、一人学び、机間指導、仲間学び等)における指導(時間・発問・形態)を具体化する。
(2)一人一人の終末の評価問題に必ず○を打って返すなど、家庭学習(予習・復習)につなぐ指導を位置付けて、保護者へのたよりとする。
(3)「家庭学習の手引き」を基に家庭と連携し、一人一人が確実に家庭学習に取り組む。その取組を翌日の帯時間等を利用して見届け、その日のうちに返し、主体的に家庭学習に取り組む態度を育てる。